簿記試験は独学で大丈夫か
よく、簿記資格の取得を検討している方から、「勉強は独学で大丈夫か?」と聞かれます。そんな時、私は「大丈夫」とお答えします。ただし、その後に「毎日休むことなく学習を継続できれば」と付け加えます。
正直言って、3級であれば多くの方が独学で合格レベルにまで到達できると思います。しかし、出題範囲が広がり工業簿記も加わる2級となると難度は格段に上がり、不明点や疑問点も格段に増えてきます。
独学のデメリットは、モチベーションの維持が難しいことに加え、疑問点や不明点を誰にも聞くことが出来ないこと。ひとつの仕訳のミスが後々の財務諸表作成にも影響する簿記にとって、わずかな不明点や疑問点は致命傷となります。また、自身で解決するにも時間がかかり効率的とはいえません。
独学のメリットはデメリットにもなる
確かに、テキスト代と問題集代、そして、簿記の学習(試験にも!)に必須な電卓代を合計しても出費を1万円で収めることが可能な費用面は、学生や若手サラリーマンにとって実に魅力的です。
そして、資格学校のように決められた時間に講義へと出席する必要が無く、自分の好きな時間に学習できる自由な学習スタイルも、日々の退社時間が決まっていない民間企業で働く人にとっては好都合といえるでしょう。
しかし、その〝低額な費用〟と〝自由な学習スタイル〟という独学のメリットこそ、簡単にデメリットへと転じる諸刃の刃でもあるのです。というのも、そのどちらも、最初に言った「毎日休むことなく学習を継続できれば」という言葉に連動してくるのです。
つまり、低額な費用は、その低額さゆえに挫折しても「費用も1万円くらいで、次回も使えるし」と、大したダメージになりません。また、自由な学習スタイルも、「今日の分は明日やればいい」と、自分を甘やかす要因となります。
要するに、独学はあまりに学習に対する縛りや強制力がなさ過ぎるのです。特に残業の多い社会人の方にこそ、独学はお勧めできません。簿記の学習には、ある程度の強制力を持った学習方法が必要といえるでしょう。